五稜鏡記

写真機についての感想、主にKマウント機。

DFA150-450 のための周辺機材(2)~マンフロット 三脚セット MK190XPRO4-3W

前回の記事で購入決定した4段の三脚、マンフロットMK190XPRO4-3Wです。開梱すると、本体と説明書が二つ入っていました。

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 SLIK の三脚は質実剛健、外箱はダンボールに1色印刷となっていますが、マンフロットは2色印刷でしかもイメージカラーの赤を全面に押し出したおしゃれなものになっています。箱から出てきた三脚も同じく。このクラスでは黒一色の三脚がほとんどの中、赤と銀をうまくあしらったデザインになっていて、所有する喜びを感じさせる作りとなっています。

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立ててみました。マンフロットのロゴがアクセントになっていますね。

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付属の雲台はコンパクトに見えますがしっかりしたものになっています。レバーは伸縮式でよく考えられています。単体売りしている雲台ですから、いいかげんなものではありません。従来、安いものを物色しているということもあって、三脚セット付属の雲台は作りがショボイものが適当に付けられている印象を持っていましたので、三脚セットでしっかりした雲台が付いてくるということが新鮮でした。やっぱり、相応の値段を出さないといけないというところでしょう。3way雲台は初めてでしたので、水平器が3軸ついているというのも目新しいです。これは自由雲台→バランス雲台という変わった遍歴を持っている私ならではの印象なのでしょうけれど。

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早速、DFA150-450をつけてみました。脚を伸ばしていないこともあって、きっちりと止まっています。脚の出し入れもガタや引っかかりもなくスムーズです。

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脚が最大で90度近く開いてくれます。SLIKのプロ700DX-IIIN脚はここまで開いてくれません。使う場面は限られるのでしょうけれど、たとえば土手の急斜面に三脚を据えるときには重宝しそうです。桜の撮影に行ったときにあと一息脚が開いてくれないのに若干もどかしさを感じながら設置していたことが思い出されます。

少し使ってみた感想ですが、やはり4段の三脚は3段に比べて4段目の脚を引き出すと華奢な印象です。アイポイントでガッチリ固定して使う場合は3段を選択されたほうがいいかと思います。ガッチリ固定するということであれば、プロ700DX-IIIN脚の方を引き続き使っていきたいと思いました。しかしながら、鳥や飛行機を追いかけるのに使う用途であればこれでも充分。コンパクトさや細かいところまで行き届いた使い勝手を向上する配慮、遊び心のあるデザインや色使いなど、趣味の道具としての完成度の高さに感銘を受けました。マンフロットが一定の支持を得ているのも納得です。

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 画像は付属雲台のクイックプレート。三脚のプレートで未だに理解を得ていないのが「アルカスイス互換」という語。このプレートはアルカスイス互換ではありません。メーカーとしては純正品を使って欲しいですから明言することはありませんので、どの雲台がアルカスイス互換なのかさっぱりわかりません。あと、もう一つの規格としてDIN規格(ドイツ工業規格)準拠のプレートがあるのですが、こちらは非主流となりつつありそうです。

一つのプレートをつけておけば、同クラスのどの雲台でも共通して使えるというのが理想ですが、現実は魑魅魍魎の状態に見えます。マンフロットはまだ自社内でプレート規格を統一する方向にきているようで、このプレートは他のマンフロット雲台にも使えそうですが、他のメーカーでは雲台ごとに専用のプレートが必要となったりして、その雲台が製造中止になったら補充品を買えなくなるという憂き目に遭います(個人的な印象では、後発の中国メーカーは市場に食い込むためか互換品を出すことに積極的です)

互換品には互換特有の問題がありますし、耐荷重や小型化の目的に沿ってプレートの形状を最適化した方がよい製品ができるという点については理解できるのですが、せめて同クラスの後継品のサプライが従来品にもアダプトする配慮はあって欲しいと思います。所有してるトラベレック255付属雲台のクイックプレートは既に廃盤で販売終了していまして、プレートを失くすと雲台ごとゴミに、また、コンパクト性を重視した三脚とのセットだったので、道連れで三脚も実質役立たなくなるという状態です。勘弁してください。→ベルボンのQB-62がDIN規格だそうで、もしかしたら適合するかも。QB-62を使用する雲台とセットで販売されているコンパクト三脚UT-53Qを後継に買うというのも手段だなと個人的なメモ。なお、スリックはトラベレックの後継品が作られていない模様。