五稜鏡記

写真機についての感想、主にKマウント機。

大阪城公園にて桃の開花を DFA100 MACRO で楽しむ

例年、年末から3月にかけて仕事が忙しいので、なかなか撮影の機会が取れないのですが、今年はCP+や社員旅行でさらに撮影の機会が潰れて梅の開花には完全に出遅れてしまいました。

それでも大阪城公園でどのくらい梅の花が咲いているのか(散っているのか)見に行こうと電車に乗っていると、ツイッターのフォロワーさんが大阪城公園には桃園があると教えてくれましたので、桃の花も見に行くことにしました。梅と桜はこの季節なら思い浮かぶのですが、桃の花はいかに?と予備知識ゼロで突入です。咲いてるか咲いてないかすら知らないというダメっぷりですが、ダメでも梅園がありますので。

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PENTAX K-3,smc PENTAX-D FA MACRO 100mmF2.8 WR,100.0mm,1/1000,f5.6,ISO200 Flickrで見る

 昨年6月に買った DFA100 ですが、いよいよ本領発揮の時期がやってきました。普通の望遠レンズとして使ってきましたので、マクロレンズとして本腰をいれて花撮りするのは初めてです。マクロ撮影、楽しいですね。自分の体がいかにフラフラしているかがよくわかります。息をつめて体の揺れを抑えこもうとするのですが、ピントが行ったり来たりします。当然絞りを絞って被写界深度を深く取るのですが、それでも少し気を抜くとピンボケ。難しいですが、決まったときは気持ちいいです。

背景をどのように処理するかも、ちょっと角度が変わるだけで画の雰囲気がガラっとかわってしまいますので、試行錯誤しながら画を作っていく楽しみがあります。

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PENTAX K-3,smc PENTAX-D FA MACRO 100mmF2.8 WR,100.0mm,1/500,f6.7,ISO200 Flickrで見る

これはフラッシュ無しですが、逆光で花の右側が沈んでしまっています。これをフォローするにはレフ板を使うのがいいのでしょうけれど持ち合わせがないですし、あったとしても一人で撮影するには大仰な状態になりますので、お手軽に日中シンクロを使うことにしました。K-3II ではなく K-3 を買ったゆえの有利さが出てると内心ほくそ笑んだのですが・・・見事に失敗。絞り優先の自動露出に任せると完全に露出オーバーになってしまいました。

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フラッシュの光量が多すぎると勘違いしてフラッシュ光量を抑えたのですが、3段ぐらいフラッシュ光量を落としても失敗していたのでおかしいと思って少し考えることに。失敗画像をモニターで見ると、シャッター速度が1/180になっているのに気づきました。フラッシュ無しの状態で1/500になっていたので、1.5段分露出オーバーになります。

内蔵フラッシュのシンクロ速度が1/180に制限されるということが体に馴染んでいないための失敗でした。デジタルだからその場で失敗に気づけてよかったですが、フィルム機でやらかしていたら・・・と思うといい時代になったとシミジミ感じることに。気をとりなおし、マニュアルで露出を決めた上でフラッシュオンにして撮りました。

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PENTAX K-3,smc PENTAX-D FA MACRO 100mmF2.8 WR,100.0mm,1/180,f9.5,ISO100 Flickrで見る

こちらは少しフラッシュ控えめ。失敗を引きずっていますが、自然な感じですね。

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PENTAX K-3,smc PENTAX-D FA MACRO 100mmF2.8 WR,100.0mm,1/180,f9.5,ISO100 Flickrで見る

花にしっかり光を当てた方です。鮮明ですが、見る人によっては不自然に感じるかも。匙加減が難しいところです。どちらがお好みでしょうか?

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PENTAX K-3,smc PENTAX-D FA MACRO 100mmF2.8 WR,100.0mm,1/180,f9.5,ISO100 Flickrで見る

f9.5まで絞っていますが、近接撮影なので背景はボケています。DFA100 の円形絞りは f5.6 までですので、ボケが少々うるさくなっているように感じます。でも、これは背景に柵が入ったのが失敗だったかも。ピントの合っているところのキレはさすがです。色のりもいいですね。

DFA100 は遠景を撮ってもいいレンズですが、比較してしまうのが FA77 と DA★200 というペンタックスレンズの特徴が端的に出る銘玉2本。特徴のない優等生という印象を受けていました。しかしながら、このレンズはマクロレンズ。真価はマクロ域です。DA★200 はクオーターマクロでそこそこ寄れるのですが、やはり本職のマクロレンズでマクロ域を撮るとは違います。小さい花がファインダーいっぱいになるのは、クォーターマクロでは味わえない領域。買って10ヶ月近く経つというのに、新しいレンズを買って初めて持ち出したときのワクワク感を抱きながらの楽しい撮影でした。もっと修行を積んで、DFA100 の持ち味を引き出してみたいです。

幸いなことに、満開とまでいかなくても撮影に困らない程度に桃の花は咲いていました。売店でビールとヤキソバを買って空腹を満たしたあと、梅の花を見に行きましたが、こちらは見事に散っていました。遅咲きのものがポツポツ残っているという状態で、3月の第一週が見頃だったのでしょう。しおれかけの花が多く、近接撮影に耐えられないと判断して、FA77 にレンズを変えて少しだけ撮りました。

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PENTAX K-3,smc PENTAX-FA 77mmF1.8 Limited,77.0mm,1/2000,f2.0,ISO100 Flickrで見る

f2.0でフワっとした感じを出したかったのですが、中途半端に絞ったので背後のボケが完全な玉ボケにならずに失敗。FA77 の玉ボケはフリンジ付きのボケになるので、それが味になる場合と、そうでない場合があるので少々難しいです。

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一番左上を等倍で切り取りました。紫のボケの縁に緑のボケとフリンジがはっきりでていますね。とはいえ、細かいことを言い出さなければキラキラとした春の雰囲気が出ていて、おもしろい1枚になったと思っています。

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PENTAX K-3,smc PENTAX-FA 77mmF1.8 Limited,77.0mm,1/180,f8.0,ISO100 Flickrで見る

せっかく大阪城に来たのですから、天守閣を背景に撮りました。右側の花にピントを合わせたのですが、素直に中央の花にピントを合わせた方がよかったのかも。後ろの木はすでに散った後でした。残念。桜の時に来てみたいですね。

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PENTAX K-3,smc PENTAX-DA★16-50mmF2.8ED AL[IF] SDM,16.0mm,1/180,f8.0,ISO100 Flickrで見る

最後は DA★16-50でお堀を。撮って出しなので、石垣がシャドーで潰れ気味ですが、こういう画は現像処理すると良くなりそうです。