五稜鏡記

写真機についての感想、主にKマウント機。

smc PENTAX-DA★200mmF2.8ED[IF] SDM 実写レビュー

近くのものを大きく写したいときの DFA100、遠くのものを大きく写したいときの DA★300 の狭間に埋もれてマイナーな感じが漂うDA★200。いろいろとクセがあるのですが、あまり叩かれてないのは持っている人が少ないのかも・・・

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PENTAX K-5IIs,smc PENTAX-DA★200mmF2.8ED[IF] SDM,1/350,f5.6,ISO100 Flickrで見る

最短撮影距離1.2m、最大撮影倍率0.2倍ですので、それなりに近寄って撮れます。F5.6まで絞っていますが、ピントは薄いですね。

アンダーな写りになっていますが、そうしたのは理由がありまして、このレンズは輝度が高いとパープルフリンジが出やすいのです。ISO感度を低くしてその分アンダーでRAW撮影し、現像時に増感補正するほうが良好な結果が得られると感じています。

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PENTAX K-5IIs,smc PENTAX-DA★200mmF2.8ED[IF] SDM,1/2000,f2.8,ISO100 Flickrで見る

パープルフリンジまみれの作例。縮小では目立ちませんが、等倍で見ると輝度の高いところの縁には出まくりです。これはパープルフリンジだけではなく、微ブレもしているようです。シャッタースピード1/2000なのに・・・orz

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PENTAX K-5IIs,smc PENTAX-DA★200mmF2.8ED[IF] SDM,1/2000,f2.8,ISO100 Flickrで見る

こちらはフリンジもあまり出ず、ブレも押さえられていて決まっています。ノーズのところはしっかり解像していますが、機体後方は若干やわい写りになっています。開放では柔らかい写りがこのレンズの特徴です。

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PENTAX K-5IIs,smc PENTAX-DA★200mmF2.8ED[IF] SDM,1/750,f2.8,ISO400 Flickrで見る

開放が柔らかいといっても、それはピントの外れた部分。ピントの合ったところはちゃんとキレがあります。開放では被写界深度がかなり浅いので、薄いキレ味を生かすには相応の腕が要求されます。私は腕に覚えがないので、量産でカバーです。

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PENTAX K-5IIs,smc PENTAX-DA★200mmF2.8ED[IF] SDM,1/500,f2.8,ISO100 Flickrで見る

柔らかくてキレがあるレンズは動物撮りにもってこいです。ネコにガンとばされていますが、お昼寝中に邪魔をした私が悪かったり。ゴメンナサイ。

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PENTAX K-5IIs,smc PENTAX-DA★200mmF2.8ED[IF] SDM,1/250,f3.5,ISO400 Flickrで見る

もう少し桜の花びらが落ちていればいい画になったと思うのですが、ちょっと目立たない。すこし後ピンになっちゃってます。

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PENTAX K-5IIs,smc PENTAX-DA★200mmF2.8ED[IF] SDM,1/350,f2.8,ISO560 Flickrで見る

構図がが詰め切れていないですね。単焦点はこういう時に自由が効きませんが、ズームしていたらこの瞬間を捉えることは難しかったかもしれません。適度な距離感と柔らかめの写りで、ネコの撮影にはもってこいです。

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PENTAX K-5IIs,smc PENTAX-DA★200mmF2.8ED[IF] SDM,1/750,f9.5,ISO400 Flickrで見る

偶然撮れた1枚。感度を高めに設定していたのが幸いでした。シャッタースピード1/750を確保しながらF9.5まで絞っていますので、被写界深度内にハトを収めることに成功しています。

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PENTAX K-5IIs,smc PENTAX-DA★200mmF2.8ED[IF] SDM,1/350,f8.0,ISO100 Flickrで見る

F8まで絞ると、とてもとてもキレます。Kマウント望遠レンズでキレを求めるなら DA★300 が一番でしょうが、F8近辺まで絞るなら DA★200 の方がキレる印象があります。開放での柔らかさとの落差でそのように感じているだけかもしれませんが・・・

安定の DA★300、絞りで変化する DA★200 とレンズの性格は全く違います。同じようなレンズではなく異なる方向性を用意しているのは意図的なものではないかと思います。