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五稜鏡記

写真機についての感想、主にKマウント機。

PENTAXレンズロードマップについて覚え書き2016年3月版

雑感

Kマウントレンズについて、CP+2016の会場でレンズロードマップが公表され、後日公式サイトでも公表されました。DFAレンズについては従来の表記(ラインアップ表の下部にロードマップを記載)とは異なるのと、英語を見ても直感で理解できないので、あれこれ個人的な想像を入れながらまとめてみます。

ペンタックスは3マウント(Q、K、645)を抱えているにもかかわらず事業規模が小さいため、他のマウントのレンズの動向も見ておいた方が想像が捗りそうです。

Qマウント

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TELEPHOTO MACRO:望遠マクロ 2016年以降

手元に残っているロードマップの最古が2012年11月の分なのですが、その時点で計画されていたレンズです。当時は07が MOUNT CAP LENS、08が WIDE として表記されていました。

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焦点距離としては、05の18mmより若干長い20mm、Q-S1 換算で90mm程度、Q10 換算で110mmになりそうと予想しています。F値はF2.8が現実的でしょうか。06がF2.8通しズームなので、単焦点としてはF2.0あたりを狙ってほしいのですが、小型化や低価格化やマクロいうことを考えるとF2.8になりそうです。マクロ性能としては換算等倍が現実的なのでしょうけれど、スマホに付ける顕微鏡レンズとか出てることを考えると、純粋等倍を目指してどこまで頑張れるかに期待したいです。

技術的には可能でも、商品企画としてどこでバランスを取るかというのは難しい問題だと思います。組み合わせが無限にある「売れなければ不正解だということはわかるが、正解がどこにあるかはわからない」という解ですので。06はピントリングがスカスカ、08はその点改善されているが値段が高すぎるというワガママな見方に対しては「解なし」が正解だったりするのかもしれません。バランスということでいえば、01は秀逸なレンズだと思います。予定されているマクロがどこを落としどころにするのか大変興味深いです。

ネットでは、08が売れなかったから見送りになるとか、Qマウントはもう賞味期限の切れたマウントだからとか言われています。最新レンズである08の発売が2013年12月で、現行のQ-S1が2014年8月発売であることから、すでに2年近くが経過してもレンズや新ボディが出てこないという状態です。また、1/1.7センサーを積んだデジカメがCASIOぐらいしか目立たなくなってきたことから、フェードアウトさせるのが妥当というのも説得力があります。

逆にヌルイ見方としては、K-1 に力を注いでいてリソースが足りなかったであろうことが推測される、今まで毎年のようにボディが出てきていた状態の方が異常だった、レンズ交換式システム全体としては依然として最安値・最小・最軽量だということが挙げられます。

今年出なければ、Qマウント含めてお蔵入りじゃないかと見ています。私の写真熱をよみがえらせてレンズ沼に引きずり込んだQマウントがなくなるのは寂しいので、細々とでいいので維持してもらいたいのですが・・・(今の散財っぷりから考えると信じられないのですが、3年前の2013年3月、初代Qを買うのに1ヶ月以上散々迷ってから「無駄遣いにならなければいいんだけど・・・」とドキドキしていた私がいました。3年間でなんでボディやレンズがこんなに増えているんだろう・・・)

Kマウント APS-C

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DA Wide zoom:広角ズーム 2016年以降

手元に残っているロードマップの最古が2012年7月の分なのですが、その時点で計画されていたレンズです。Qマウントと同じような書き出しでゲンナリします・・・そういえば、ペンタックスミーティングの「ここはダメだよ!!PENTAX」で新製品の発売の遅れやレンズラインナップが挙げられていたらしいですが、ごもっとも。

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3年半以上前のロードマップですが、DA20-40、DA16-85、DFA150-450、DAリアコンと予定されていたレンズが着実に発売されている中で、取り残されてしまっているのが DA Wide zoom です。

焦点距離としては、DA12-24 より望遠側に若干長い12-28mm程度と推測されます。F値はF4通しといいたいところですが、DA12-24 がフィルター径77mmでフードが非常に大きいことを考えると、小型化を狙ってF値変動になると思われます。

DA12-24 は2005年10月発売で、当時のDAレンズの意匠を残す数少ないレンズとなりました(他には単品売りとして DA14 と DA10-17 と DA17-70 の3本、キットレンズとしては K-S1 の DAL18-55 と DAL55-300 の2本)。標準ズームと望遠ズームが、HD DA16-85 と HD DA55-300 としてHD/WR化されてリニューアルしているのに対し、広角はなかなかリニューアルしてくれません。単にHD/WR化するのであれば、DA55-300 や DA Limited の例がありますので、そんなに難しくないと思われますが、出てこないのは DA17-70 を DA16-85 でカバーしたように、完全に別の設計のレンズとして出そうとしている意図なのだろうと推測しています。

今年出るかどうかはわかりませんが、お蔵入りになることはないと思います。WR化が完了していない焦点域のDAズームレンズは、フィッシュアイと高倍率と広角の3本だけです。フィッシュアイは変動ズームなので、鏡筒金型の更新タイミングを狙って単純にHD/WR化する方策がありますし(トキナーとの共同開発なので敷居が若干高いかもしれませんが)、高倍率はもともとOEMであろう製造元のタムロンWR化してリニューアルしているのでそのうち出るでしょう。ペンタックスの売りである小型・軽量・防滴の広角ズームがないのはラインアップに穴が開いているようなものですから、必ず出ると思われます。

しかしながら、いつになるのかわからないのが困ったところ。ズームレンズは利便性に期待をしている商品ですから、防滴対応しているもののみを買おうと思ってずーっと待っていたのですが、その間に DFA150-450 や DFA★70-200 や K-1 が発表されて予算の大半が3年間程度予定されてしまいましたので、出ても買えないジレンマが。ゆっくり待つことにします。

Kマウント フルサイズAPS-C兼用

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Wide-Angle Single Focus Lens:広角単焦点

Large Aperture Standard Single Focus Lens:大口径標準単焦点

Large Aperture Medium Telephoto Single Focus Lens:大口径中望遠単焦点

Large Aperture Ultra Wide-Angle Single Focus Lens:大口径超広角単焦点

Fish-Eye Zoom Lens:フィッシュアイズーム

すべて2017年以降です。APS-C用も含め、未発表かつ今年中に出るKマウント用レンズはDA広角ズームのみが可能性を残すことになりました。DFAレンズはホイホイと買うわけには行かないお値段ですので、連発されても実質的に困るところです。

DFAズームは15-200mmの焦点域がF2.8の3本で揃い、超望遠域は DFA150-450、そしてF値変動の標準ズームも用意され、ラインアップはひとまず埋まりました。★レンズが1本だけだとかOEMが2本あるとか「俺の考える理想のKマウントレンズラインアップ」からズレて不満を抱く人もいるかと思いますが、営利企業事業規模が小さく「人も時間も資金も厳しい」状況で理想に届かないのは当然。厳しい中でも取り得る手段を使ってなんとかラインアップを揃えてきたことは、素直に賞賛したいです。

もう一方の単焦点。2003年5月現在のカタログがありますので、FA単焦点レンズのラインアップから推測しましょう。

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FA単焦点レンズを焦点距離順に並べてみます。同一距離の場合は一番明るいレンズの絞り値を記載します。

広角:20/2.8 24/2 28/2.8 31/1.8 35/2

標準:43/1.9 50/1.4

望遠:77/1.8 85/1.4 100/2.8 135/2.8 200/2.8 300/2.8

超望遠:400/5.6 600/4

FAラインアップと比較したとき、現行で明らかに欠損している焦点距離が、20、24、28、85、135 の5本です。この5本のうち、20と135はマニアック過ぎることやF2.8ズームで代替できると判断して外すと、次のようになるのではないかと推測されます。

広角:DFA28mmF2.8

大口径標準:DFA★50mmF1.4 or DFA45mmF1.8

大口径中望遠:DFA★85mmF1.4 or DFA85mmF1.8

大口径超広角:DFA★24mmF2

フィッシュアイズーム:DFA17-28mmF3.5-4.5

大口径の閾値がF2.0以下、超広角の閾値が24mm以下ということにしています。広角は小型軽量安価で FA35 や FA50 と似た商品になるかと思います。FA28 は★レンズ並みと2003年5月のカタログでうたわれていましたが、なんらかの事情(環境規制?)からディスコンになってしまっています。

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FA28 は中古市場でもなかなか出回らないため、DFAとして発売されたら真っ先に入手したいレンズです。標準と中望遠は独自開発なら高値で売れる★レンズを目指すのが自然だと思われます。しかし、レンズ設計のリソースが足りないということになれば、タムロンからOEMとして調達する可能性もあります。超広角・フィッシュアイズームはタムロンで該当する単焦点がないことから、独自開発か共同開発ということになるでしょうが、共同開発の可能性が高い気がします。ペンタックスからタムロンに行かれた設計者の平川氏が FA★24 を手がけておられたのも調和するような気が。(平川氏設計レンズについては、http://lovepentax.blogspot.jp/2013/05/j.html に詳しく書かれています。情報収集の高さとまとめかたが上手いので、いつも利用させてもらってます。ありがたや)2017年にいきなり5本出るということは考えにくいので、年2~3本ぐらいのペースになろうかと思います。

望遠狂の私からすると300mmF2.8 が予定されていないのは少々寂しいですが、数が出ないのが明らかですからしょうがないでしょうね。これで心置きなくシグマのサンニッパを目標にすることができます。(オイ

645マウント

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Standard Zoom:標準ズーム 2016年以降

Tele Zoom:望遠ズーム 2016年以降

645マウントは詳しくないので、まとめも兼ねて現行ラインアップ構成を見ます。

FA単焦点:7本 

FAズーム:5本

DFA単焦点:3本

DAズーム:1本

単焦点10本にズーム6本で、ズームレンズが2本予定されています。KマウントであればOEM調達することも可能ですが、645マウントは自前でそろえなければなりません。ついつい忘れがちなのですが、PENTAXブランドとしてのフラッグシップを担うところですので、本来はこちらにリソースを投入したいところでしょうけれど、制約条件の中では難しいですね。

撮像枠の対角線長が標準レンズとなるのですが、フォーマット別の比率は

APS-C:約28mm(1:1.53:1.96:2.5)

35mmフィルム判:約43mm(0.65:1:1.28:1.63)

645Z:約55mm(0.51:0.78:1:1.27)

645フィルム判:約70mm(0.4:0.61:0.79:1)

645Zでは55mm、645フィルムでは70mmが標準レンズになります。実際、FA75 がフィルム時代の標準レンズ、DFA55 が 645Z での標準レンズとしてラインアップされています。予定されている標準ズームは FA45-85のリニューアルで、645Z→35mm判換算にて35-66mm相当となります。望遠ズームは90-180あたりで同換算にて70-140mm相当です。645ズームはズーム比が2倍までとなっていますが、フォーマットの大きさと画質を優先するために高倍率は作らないのでしょうね。

645Z は645フルサイズではないのですが、先日 Phase One より645フルサイズ機が発売されました。

税別630万円、消費税8%だけで50万!センサーはソニーと協業とのことですが、ごく限られたプロがリースで買うような代物ですね。ペンタックスの645は立ち位置が違うとみていたのですが、デジカメinfoさんでこんな記事が。

DA645レンズを超広角しか出していないことや、手ぶれ補正をレンズ側に搭載していることから、センサーサイズを2種類ラインアップするのを想定していたのでしょうね。予定されている標準ズームは 645Z のフォーマットサイズに最適化されていそうですが。いずれにせよ、庶民からは遠い世界のお話となりそうです。

まとめ

今年出る可能性のあるレンズは、Qマウントの望遠マクロとKマウントのDA広角ズームと645マウントの標準ズーム・望遠ズームの4本になります。あくまで「可能性」なので、実際にどこまで出るかはわかりません。今年レンズに投資するなら、現行のラインアップをじっくり眺めてチョイスするのが良さそうです。

9月にはフォトキナが開催されるので、来年以降出るレンズの参考出展が行われるのかな、と思います。